アニメーション作品における電脳空間~映画「HELLO WORLD」の感想を添えて~

 

とてもお久しぶりです。最後の記事がユーフォニアムの時なので大分間が空いてしまいました。

サボってましたすいません。この空白の時間については記録的な形でまた後日にでも。

 

理由は大雑把に言うと気乗りしなかったに尽きるのですがそんな僕のモチベーションを上げてくれた作品が現在公開中の映画「HELLO WORLD」です。

まずネタバレを含まない簡単なこの作品の紹介から。

舞台は少し未来の京都。街のリアルな記録を残すためにドローンが飛び回っているがそれ以外は今とあまり変わらないそんなちょっと未来の京都。

主人公はそこに住む内気な男子高校生、堅書 直実(カタガキ ナオミ)。ある日彼の目の前に未来から来た自分自身カタガキ ナオミが現れる。未来の彼は直実に世界の真実を伝える。

 

「ここは記録された過去の世界。お前は記録された過去の俺だ」

 

未来のナオミはある記録を変えるために現実世界からアクセスしてきたという。

それはやがて直実にできる恋人、一行 瑠璃(イチギョウ ルリ)が死亡した記録を変え生き延びた「もしも」の過去を作り出すこと。そのために未来のナオミは直実に瑠璃を救うための力、神の手(グッドデザイン)を与える。これは使用者のイメージ力によって記録世界の一部を書き換えることができる力だった。

直実は無事、瑠璃を救えるのか。何かを隠している未来のナオミの目的は一体!?

 

そんな作品です。以下ネタバレを挟みつつ本題に移りますので未視聴の方は見終わって気が向いたら戻って来てください。感想だけ一言言うととても面白かったです。sf好きな人は是非是非。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではこのあたりから再開。

最後まで何が起こるかわからない作品でした。

見ている間、現実は一体なんだ?そんなことを考えさせられました。僕の記憶が正しければ主人公の本棚にF•K•ディックの作品があったような(気のせいだったらごめんなさい)気がしたのでにわかながらディック作品っぽさも感じました。トータルリコールみたいな。

この手の電脳空間を取り扱った作品ってずっとあって自分は結構好きなネタです。電脳空間モノって自分は言ってますがあまりそういう括りではまとめないかもしれません。

例えばどんなのがあるんじゃといえば自分が好きな作品だと

SAO,AW,serial experiments lain,電脳コイル,ゼーガペインとかですかね。

最初2つは結構最近なので知ってる方も特に多いかもしれません。それにSAOに関してはオーディナルスケールの監督が同じ方なので知ってて見に行ってる方も多いと思います。カッコ宣伝でも結構言ってましたし)。

残り3つはかなり世代によって変わるのでマチマチかともしこれらを好きな方でしたら今回の作品も楽しめると自分は思います。ハローワールド好きだと思った方は是非見てください。ただしlainは正直人を選ぶ作品なので最後がいいかと…。ただlain も最後に見てほしい…!電脳空間モノの面白さが格段に違うんです…!自分的には電脳コイルゼーガペインからがオススメです(パンフレットでも触れている)

 

で、電脳空間モノの魅力の話です。この話をしたくて今回書きました。

まず自分の言う電脳空間モノには大きく分けて2種類あります。それは拡張現実を題材にするか仮想現実を題材にするかです。

saoを見ていただくと1番わかりやすいです。簡単に言うとARとVRです。(そのまんま)これで伝わらない方はこれらの単語で調べてみてください。本題から逸れたくないので深くは説明しません(不親切)。

これら2種類それぞれの面白さがあってまたどちらも現実があるからこその面白さだと思います。

例えばAR的な話だとインターネットゴースト的な話(lain)など、実在しないはずのものが情報として存在するそんな面白さを与えてくれます。

またVRだとAR以上に現実に存在しうる制約から外れある種のファンタジーの面白さやまたそこにインターネット上だからこそできるウソ、例えばなりすましやVtuberのような理想の自分になること、そんな願望を叶えてくれる夢が詰まったもう一つの現実を与えてくれると思います。

では、自分がこの2つをまとめて面白いと言う部分はどこか。

それは現実が隣接している点です。

どういうことかと言うと主人公、あるいは読者は決して現実だけに留まるわけではなく、また別世界に留まってるわけでもなく両方に存在しているということです。なぜこうなると面白いのかと言うと主人公は物語中常にある種のギャップと戦い続けるのです。自分はそこにとても共感を覚えます。ある種のエモさもそこから生まれると思います笑笑

 

また、隣接してることによって面白くさせていると思うもう1つの理由は、僕たち読者や視聴者がもしかしたら体験できるかもしれないと一種の憧れを抱けるところだと思います。これは恋愛ものなどにも見られる面白さに近いと思います。

 

さらにこのタイプの作品のテーマにはよく現代の僕らが直面し得るインターネットでの事柄を多く含む場合が多いです。そう言った要素がより一層僕らの想像力を刺激して面白く感じさせているのかもしれません。自分は特に情報的な不死とか好きです。lainとか茅場とかあとはゼーガペインとかもですね。ちょっと憧れちゃう。ただ夜中に考えだすと眠れなくなるのであまりお勧めはしません。

 

 

今回は電脳空間モノの紹介をさせてもらいました。

自分的に今見るのが1番旬だと思います。また電脳空間はある種の現実の鏡像のようにも感じます。そういう見方をすると色々考えさせられてとても面白くまた考察のしがいがあると思います。電脳空間モノでまた何か書きたいなとは思ってます。それはまた気がむいた時に…。

 

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ハローワールドのパンフレットデザイン最高だから是非勝ってほしい。あと一行さんめっちゃ可愛かった。ガチ恋してます。

ヲタクをさらしたところでまた気が向いた時に会いましょう。電脳空間モノ好きな方感想・ご指摘お待ちしてます